はじめに
今回は、2017年に公開された、19世紀アメリカの実在の興行師バーナムの半生を描いたミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」の名セリフを紹介し、家族など身近な人を心底思いやることの大切さについて話をします。
あらすじ
馬車
貧しい家に生まれ育ち、幼なじみの名家の令嬢チャリティ（ミシェル・ウィリアムズ）と結婚したフィニアス・テイラー・バーナム（ヒュー・ジャックマン）。妻子を幸せにするため努力と挑戦を重ねるフィニアスはやがて、さまざまな個性をもちながらも日陰に生きてきた人々を集めた誰も見たことがないショーを作り上げ、大きな成功をつかみます。しかし、そんな彼の進む先には大きな波乱が待ち受けていました。
みんな違うから輝く
グレイテストショーマン 字幕
No one ever made a difference by being like everyone else.
日本語訳は、
みんな違うから輝くんだ
です。
個性を大事にするフィニアスらしいセリフです。皆さんもご存知、大正末期から昭和初期にかけて活躍した童謡詩人金子みすゞの「みんなちがって みんないい」という言葉と非常に似たニュアンスを感じますね。人と少し見た目が違うだけで馬鹿にされ、批判される世の中ですが、フィニアスのように見た目の違いも個性と受け止める器の大きさを持つことはとても大切です。
明日まで待たず、今夜始めよう
From now on. What’s waited till tomorrow starts tonight.
日本語訳は、
これからはもう、明日まで待たず、今夜始めよう
です。
フィニアスが歌う「From now on」の歌詞のワンフレーズです。やるべきことって後回しにしてしまいますよね。しかし、このセリフは、すぐにやってしまうことこそが成功のコツだと教えてくれています。
と言っても、日々仕事などで忙しいとどうしても優先順位が低くなり、取り掛かることが難しいと感じる案件があることもよくある話です。そのような時には「拙速主義でいくこと」に徹しましょう。
構想の段階から入念に準備し、常に完璧であることは理想ですが、経験が浅い内は、「多少出来が悪くとも、早く仕上げる」「完璧は求めずに、合格点であれば良い」という考え方で処理しましょう。そのうちに、完璧に仕上げることができるようになります。
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言い訳はしない。これがわたし
I make no apologies. This is me.
日本語訳は、
言い訳はしない。これがわたし
です。
フィニアスのサーカス団員によって歌われる「THIS IS ME.」の歌詞で、レティ（キアラ・セトル）のパートのワンフレーズです。とても大柄で、顔の半分以上を覆うヒゲが特徴的なレティは、ずっと差別を受けて生きてきました。このセリフからはそんな自分を受け入れようとする彼女の強い思いが伝わります。「THIS IS ME」は映画の主題歌として、ゴールデングローブ賞とアカデミー賞の両方で主題歌賞を受賞しています。
終わりに
The noblest art is that of making others happy.
～P.T. Barnum
日本語訳は、
崇高な芸術とは人を幸せにすることだ
～フィニアス・テイラー・バーナム
です。
映画『グレイテスト・ショーマン』はこんな詩的なセリフで締めくくられます。妻と子どもを裕福にしよう、幸せにしようという一心でただひたすらに成功を追い求めた結果、何よりも大切だったはずの家族を不幸せにしてしまったフィニアスでした。しかし、彼は失敗から教訓をしっかりと学び取り、挫折や確執を乗り越え、ふたたび家族や団員の心をひとつにすることができたんです。
人生という壮大なショーに生涯を捧げた彼は後世を生きる私たちに「人を心底思いやることこそがその人を幸せにすることにつながる」ということを教えてくれました。
最後に、フィニアスの妻、チャリティの言葉を紹介します。
You don’t need everyone to love you, just a few good people.
日本語訳は、
みんなに好かれる必要なんてない。大切な人が数人いればそれでいいじゃない
です。
シニア世代の私は、これまで、多くの人との出会いと別れを繰り返してきました。成功と失敗、喜びと悲しみ、幸福と不幸を経験し、人生はまさに日めくりカレンダーのごとくです。
一方、人生で最も難しいのは人間関係です。チャリティの言葉のように、みんなに好かれる必要なんてありません。しかし、家族など少数の身近な親しい人を心底思いやり大切にしましょう。それが幸せな人生を送るコツであると思います。
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