老後生活~高齢者のスマホ利用時に予想される問題と絶対にやっておくべきこと

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はじめに

2022年1月、ある調査会社によるシニアの携帯電話・スマートフォン所有状況に関する調査の結果、60代のスマートフォン所有率が9割を超えました。2019年に8割、2021年に9割を超え、今回、2022年を迎えた時点では94%に達したことが明らかにされています。また、高齢者のスマホ普及率は全年代のなかでは低いものの、テレビやパソコンなど他の端末と比較すると最も高いという結果もでています。60歳以上の年代にとって、スマホがデジタルツールの大部分を占めていることがわかるでしょう。今回は、高齢者のスマホ利用時に予想される問題とセキュリティ強化等やるべきこと5つを解説いたします。

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5つの問題

高齢者のスマホ利用には、次の5つの問題が起こる可能性があります。

① 使用後の切り忘れによる料金加算

家族や友人と数分程度の短い時間で電話したつもりだったのに、実はお互いの電話が切れておらず、数時間分の通話料金が掛かってしまった。そんなトラブルも実際にあります。
スマホでの通話を終わるときには、通話を終了するためのボタンをタップする必要があります。しかし操作に不慣れであったり、仕組みを理解していなかったりすることで、このようなトラブルにまで発展してしまうことがあります。

② 有料アプリなどに課金

スマホで利用するアプリ(アプリケーション:ゲームやメール、音楽プレイヤーなどのソフトウェア)の中には、インストール時に料金を支払うタイプもあれば、機能を追加するために料金を支払うタイプ、あるいは月額の利用料金を支払うタイプがあります。こうしたプリの課金体系や料金システムの仕組みを十分に理解できていないことから知らずに購入・課金をしてしまい、あとから高額な請求を受けて初めて気づくというケースがあります。

③ 詐欺やトラブルの危険性

スマホを使用していると、振り込め詐欺のほか、メールでの架空請求、SMSやメールを利用したフィッシング詐欺による個人情報や暗証番号の漏洩、不正アプリのダウンロードによるウイルス感染など、さまざまな詐欺やトラブルにあう危険性があります。高齢者の中には、こうした詐欺やトラブルに気付かないまま対応してしまい、被害にあってしまう人がいます。

④ パスワードの漏洩

高齢者に限らず、インターネットサービスなどに使用するIDとパスワードについて、同じものを使わないようにしていると数が増えすぎて、管理に頭を悩ませている人も多いようです。特に年齢を重ねてくると、記憶があいまいになりがちで、パスワードの入力を何度も間違えてロックしてしまった、という経験をした高齢者も多いのではないでしょうか。パスワードの失念、それ自体は何らかの方法で再設定できるでしょうが、今度は忘れてはいけないと簡単なパスワードに設定したり、使い回しをしたりした場合、パスワードを見破られてアカウントを乗っ取られるという大問題に発展する恐れもあります。

⑤ デジタル遺品の処理問題

SNSアカウント・通販や有料会員サイトのアカウントなど、故人の所有するデジタル機器やインターネット上に残したデータである「デジタル遺品」の処理によるトラブルも増えています。最近のデジタル機器はセキュリティが強化されており、機器にロックをかけたまま持ち主が亡くなると、パスワードが分からなくなってしまいます。そのため、遺族は故人の管理していた情報にアクセスできず、故人の債務整理や相続手続きなどがスムーズに行えないだけでなく、金銭的なトラブルに発展することもあります。

最初にやるべきこと

①指紋認証や顔認証を設定する

スマホには、指紋認証や顔認証といった自動ロックを解除するための機能が付いています。
スマホを紛失してしまったとき、他人に情報を見られないためにも、自動ロックは設定しておくのがおすすめです。ただし自動ロックを設定すると、使用するたびにパスワードを入力する必要があります。
指紋認証や顔認証は、指で触れたり画面をのぞき込んだりするだけでロックが解除できるとても便利な機能。認証がうまくいかなかった場合のみ、暗証番号の入力が求められます。
いざというときのために暗証番号はメモに残し、人の目に触れない場所に保管しておくと安心です。

②文字サイズを大きく設定する

高齢者向けのシンプルなスマホは、もともと文字サイズを大きめに設定してあります。それ以外のものであれば、設定機能から文字サイズを見やすい大きさに変更しましょう。
また、画面をタッチしたり、指でなぞったりすると拡大する機能も覚えておくと便利です。画面が明るすぎると目が疲れるため、明るさ調整もあわせておこなうと良いでしょう。

③必要に応じて位置情報を共有しておく

スマホには、保有者がどこにいるのか把握できる位置情報システムがあります。必要に応じて位置情報を共有できるよう設定しておけば、離れて暮らす家族も安心です。
また、家族が高齢者のスマホを管理するのであれば、アプリの利用制限も検討してみましょう。利用制限は、知らずに不要なアプリをインストールしないように他者が制限できる機能です。ただし、位置情報も利用制限もプライバシーにかかわる問題のため、本人とよく相談しながら決定した方がよいでしょう。

④問い合わせ先を確認しておく

スマホを利用する際は、トラブルが発生したときに慌てないよう、問い合わせ先を事前に確認しておきましょう。利用する本人だけでなく、家族も把握しておくとより安心です。
スマホの操作方法がわからないときは、家族や購入先のショップに相談するのがおすすめです。家族が近くに住んでいないという場合は、最寄りのキャリアショップを把握しておきましょう。
また、「知らない間に商品の購入手続きをしてしまった」「悪質商法のトラブルにあった」というときは、消費者ホットライン(#188)に相談できます。また、警察相談専用電話(#9910)には、スマホに関するもの以外にも、生活の悩みや困りごとを相談可能です。
さらに、家族の電話番号は、すぐつながるように設定しておくのもおすすめです。緊急時にも電話帳を開くことなく、すぐに相手に連絡できます。

⑤パスワード管理

パスワード管理方法は、記憶や紙に手書きメモするアナログ的な方法と、エクセルやパスワード管理ソフトに記録するデジタルな方法に分かれます。

○アナログ的な方法(記憶や手書きメモ)

パスワードを頭で記憶している場合は、偽のサービス画面に入力させたパスワードを抜き取るフィッシング詐欺やウイルス対策が主な注意点になります。手書きメモする場合は、秘密になるように紙を保管しましょう。

○エクセルなどのファイルに保存

エクセルのようなファイルにパスワードを記録しておき、ログイン時にコピペして使う方法もあります。アナログ的な方法と同じですが、ウイルスやフィッシング詐欺対策を行うことが注意点になります。また画面をのぞき見られないようにしたり、IDとパスワードを別々のファイルに保管したり、ファイルを開くためにエクセルのファイル自体にパスワードを設けたりすることも大切です。

○パスワード管理ソフト・アプリを利用

ブラウザには標準でパスワード保存機能がありますが、ブラウザと連動して、WEBサイトを開くと自動でパスワード入力したり保存したりしてくれるパスワード管理ソフトやアプリを使う方法もあります。たとえば、セキュリティソフトメーカーが開発しているものもあって、トレンドマイクロのパスワードマネージャー、米ノートンのNorton Identity Safeがあります。

まとめ

スマホは、高齢者の生活を便利で快適なものにしてくれます。動画や写真も手軽にやり取りでき、今や家族や友人との大切なコミュニケーションツールになっています。その反面、使用時は便利さゆえのトラブルも考えられます。高齢者がスマホを使う際は、注意点をよく理解しておくことが大切です。また、購入前は念入りな情報収集を重ね、快適なスマホライフを送りましょう。本ブログ記事が皆さんの参考になれば幸いです。
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