
長崎市の夜景
はじめに
皆さんは、長崎の美味しいものと聞かれれば皆さん何をイメージされますか?
長崎市の新地中華街、出島ワーフ、グラバー園、眼鏡橋界隈で、角煮饅、チャンポン、皿うどんの定番料理から、吉宗の茶わん蒸し、花月など料亭の卓袱料理まで、長崎市の美味しいものや美味しい店などに関するイメージは長崎市ならではかもしれません。西洋との接点があった鎖国時代の平戸や出島、中国との交流の歴史もあるこの地で色んな食文化が育まれました。
一方、県北の佐世保市には、戦前は海軍、戦後は米軍の影響を受けた美味しいものがたくさんあります。米軍佐世保基地正面ゲート周辺には有名な佐世保バーガーの店があり、連日、地元の人や観光客で賑わっています。またレモンステーキは佐世保市民がこよなく愛する定番料理です。長崎と比べて佐世保市は歴史が浅く、伝統的な料理はありませんが、海軍基地として急速に発展した佐世保市、戦後は米軍基地と海上自衛隊総監部とともに食文化も育まれました。食の素材として九十九島の海で採れるカキは有名ですし、地元では針尾島で採れる赤マテ貝は地元民に愛されています。

佐世保市のハウステンボス
このブログでは、私が独断で選んだ長崎県のグルメな店の美味しい料理ベスト3と美味しい食材ベスト3を紹介します。
なお、ここで紹介するお店はあくまでも私の舌で感じ、美味いと思った料理や食材ですので、長崎県には他にもたくさん美味しい飲食店や食材があることをご理解ください。
グルメな店の美味しい料理(メニュー)
1位 会楽園のちゃんぽん
新地中華街、ちゃんぽんストリートの北門にそびえる2店があります。会楽園と京華園ですが、今回紹介するのは会楽園です。会楽園は、昭和2年創業の中華街でも老舗の中華料理店です。ちゃんぽん850円、特製ちゃんぽん1,200円です。ちゃんぽんのスープは鶏がらスープがメイン、豚骨と共に7:3 だそうです。具材ははんぺん(カンボコ)、ちくわ、海産物、キクラゲ、ネギ、もやし、キャベツが入っています。麺はもちろん唐灰汁(※)入りの灰色の麺です。器は会楽園のロゴ入りの、口の開いた器です。具材からの味がしっかり染み出しており、ちゃんぽんとしては美味と思います。
※唐灰汁とはカンスイのひとつで、その起源は中国奥地のカン湖(塩湖)から湧き出た天然の混合炭酸塩を水に溶かしたものです。
この水をでんぷん質のものに混ぜると特有の香りと粘りがでることから昔から中国料理の麺作りに欠かせないものとなりました。唐灰汁はちゃんぽん麺のみならず、餃子やワンタンの皮、節句の粽(ちまき)やソーダ饅頭にも使われていますので、長崎人は昔からこの味に慣れ親しんでおり、現在、長崎の食文化のひとつになっています。
2位 吉宗の茶わん蒸し
吉宗は、慶応二年(1866年)に創業した店です。長崎市万屋町(現在は浜町)で、吉田宗吉信武が「吉宗」を屋号として、茶碗むし、蒸寿し専門の店として開業したのが始まりです。
茶碗蒸しと3色の蒸し寿司がセットになった茶わん蒸し定食が1,375円です。単品であれば、茶碗蒸しが770円、蒸し寿司が605円です。茶わん蒸し定食の大きな丼に入った茶碗蒸しと蒸し寿司はボリューム感があり食べ応えがありますので是非、創業から受け繋がれてきた茶碗蒸しをランチやディナーで食べてみてください。
3位 漁の日替わりランチ

日替わり定食

メニュー:2021年2月25日

2021年6月2日
佐世保市川下町の「漁(りょう)」は、新鮮な魚介の海鮮丼がおすすめのお店、限定20食の日替わり定食(900円)がおすすめです。焼き魚、刺身などの日替わり定食はセットで付いている味噌汁も美味しいとグルメ通も納得のメニューです。
11時半の開店とほぼ同時に満席になりますので、早めに到着しておいたほうが良いと思います。店前で名前と食べたいメニューを書いて待つスタイルです。2021年2月25日、久しぶりに立ち寄って日替わり定食を食べました。感染防止のため、一度に入店する人数を制限していますが、普通に営業していました。揚げたての魚のフライ、刺身、そして魚のあらでだしをとった味噌汁は絶品でした。
昼の営業時間後半になってくると売り切れメニューも出てきます。ぜひ一度立ち寄って、日替わり定食が売り切れていてもその他のメニュー、刺身、てんぷら、あら汁などを堪能してください。いずれも美味です。
2021年6月2日昼、11時30分ころ、一人で訪れました。既に10人ほどが予約を入れて、順番を待っていました。私も店前に置かれたリストに名前と注文メニューの日替わりランチと記載し待っていたところ、20分ほどして二階席に案内されました。2階席は感染防止のためのアクリル板が設置され、しかも、4人掛けのテーブルに1~2人の客しか座らせず、感染対策が徹底されていました。いつもと同じ様に何もかも美味しく、900円のランチを楽しむことができました。
美味しい食材ベスト3
1位 出島の華(長崎みかん)
「出島の華」とは、本県で発見・育成された「させぼ温州」の中でも、特に品質が優れた果実だけを厳選し、出荷している長崎みかんの統一ブランド名です。
指定園制度で厳しく管理された園地のさせぼ温州から、糖度14度以上、酸含量1.0%以下でうまみを重視した食味検査により、他にはない非常に甘くコクのある美味しいみかんが「出島の華」として出荷されます。

みかん
2位 長崎和牛
九州の西端、美しく複雑な海岸線を持つ半島や離島からなる長崎県で、肥育を目的として生産された和牛の総称です。
夏は比較的涼しく、冬は比較的暖かい、恵まれた自然環境の中で、1頭1頭が丹精と愛情を込めて育てられています。長崎和牛は、肉本来の旨みを持つ赤身と、まろやかな味わいの脂身が絶妙なバランス、柔らかな食感、ジューシーで脂の口溶けがたまらない高品質の牛肉です。厚切り肉ならステーキなどシンプルに、薄切り肉ならしゃぶしゃぶやすき焼きなど、肉の旨みが味わえる食べ方がおすすめです。

和牛
3位 針尾島の赤マテ貝
「突き漁」という伝統漁法で水揚げされた赤マテ貝の旬は、2月から5月です。赤マテ貝が捕れる針尾瀬戸は大村湾と佐世保湾とをつなぐ針尾島と西彼杵半島の間の水域のことをいいます。日本三大急潮の一つといわれ、干満の差が大きい4月上旬頃は大きな渦潮が見られます。
潮干狩りの際、砂浜に塩をかけるとピュッと目を出すマテ貝の仲間ですが、針尾のものは殻の一部が赤く、生息も水深10~30mの海底です。専用のかぎ針を使って刺して獲る「突き漁」という伝統漁法で水揚げされます。獲れた赤マテ貝はうま味と甘みが強く、食感もプリプリ、旨みが濃く、焼いて良し、味噌汁に良し、煮ても良く、様々な料理に合います。春になると直売所などでびっくりするほど安い価格で販売されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。他にも美味しいものはたくさんあると思いますが、今回は私が思いついた美味しいものの中から、私の舌で感じた美味しいもの(食材やメニュー)を紹介しました。長崎にお立ち寄りの際には是非、その美味しさを堪能してください。
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