はじめに
2025年3月31日、大手銀行5行が変動型住宅ローンの基準金利を0.25%引き上げると発表しました。これは日銀の追加利上げに加えて、指標である「短期プライムレート」の上昇を受けたものであり、変動金利で住宅ローンを組んでいる方の実質負担が増加する可能性があります。
さらに注目すべきなのが、アメリカでトランプ大統領が復帰し、「相互関税(関税相互主義)」を正式に発表したことです。この動きは、日本の金利環境にも少なからず影響を及ぼす可能性があります。
トランプ大統領の「相互関税」が日本の金利に与える影響
2025年初頭、トランプ大統領は正式に大統領職に復帰し、「相互関税」政策を発表しました。これは「他国がアメリカ製品にかけている関税率と同等の関税をアメリカも課す」という方針で、実質的に貿易コストの上昇=モノの価格上昇(インフレ圧力)を意味します。
世界的なインフレ圧力の強まり
相互関税の影響で、輸入品価格が上昇しやすくなります。世界全体でインフレが加速する中、日本も輸入インフレの影響を受け、物価がじわじわと上昇する可能性があります。
日銀の追加利上げを促すリスク
物価上昇が続くと、日本銀行も金融引き締め姿勢を強め、さらなる利上げに踏み切る可能性があります。これが住宅ローンの変動金利に直接的な影響を与えます。
為替の変動と金利への波及
相互関税は米ドル高・円安を誘発するリスクもあり、日本の輸入コスト増 → 企業収益や消費者価格への影響 → 金融政策の引き締め方向という連鎖が想定されます。
すでに変動金利で借りている人の対策
今後の金利上昇シナリオに備えて、以下の対策を考えましょう
・固定金利への借り換え:将来の利上げに備え、金利が安定する固定型・ミックス型への切り替えを検討。
・繰り上げ返済:余剰資金があるなら、返済総額を抑えるために元本を減らす。
・ライフプランの再整理:教育費・老後資金と住宅ローンのバランスを見直す。
これから住宅ローンを組む人の選択肢
トランプ関税や世界的な金利上昇リスクを踏まえ、ローンの組み方もアップデートが必要です。
金利タイプ別の選び方
金利タイプ~特徴~向いている人
・変動金利~初期金利は低いが将来上昇リスクあり~短期で完済できる人
・固定金利~金利は高めだが返済が安定~長期返済・金利上昇が不安な人
・ミックス型~一部固定、一部変動でリスク分散~柔軟な返済設計をしたい人
シミュレーションを活用
複数の金利パターンを比較し、将来的に負担が重くなった時の「家計の耐性」もチェックしましょう。
住宅ローン控除(減税)の確認
制度の適用条件をチェックし、固定金利で支払利息が多くなる分、減税の恩恵も活用するのが賢い選択です。
まとめ
~国際情勢が金利を動かす時代、冷静な判断を
2025年は、単なる「金利の上昇局面」というだけでなく、世界的な経済・政治の転換点にある年です。トランプ大統領の復帰と相互関税政策は、私たちの住宅ローン金利にもじわじわと影響を与える可能性が高まっています。
こうした背景を踏まえ、「今後どうなるか分からないからこそ備える」という視点で、住宅ローンの金利タイプや返済計画を見直していきましょう。
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