Aged poor
『貧困高齢者』をGoogle翻訳で訳したら、英語ではこういう風な言葉になった。
貧困の高齢者という言葉を英語では訳すと、「Aged poor」、「Elderly poor」となる。
一方、貧困高齢者のことを「下流老人」と呼んでいる輩もいる。
この言葉を聞いて、みなさんはどう思うだろうか。
私は嫌な言葉だと思った。
この言葉を造ったのはある人物だが、その人が出版している本のタイトルもこの題名が付けられている。しかもサブタイトルは『一億総老後崩壊の衝撃』だ。
まだ買って読んでいない。
だから本について意見を述べるつもりはない。
しかしネットでレビューなどいろいろ見ていると、その人はその本で、「下流老人は当事者だけでなく、全世代の国民にかかわる社会問題であるとしている。これを放置すれば、経済的負担の大きさから親と子の2世代が共倒れとなる。」等と述べている。
たらればで書かれていることは少しわかった。
正直気にはなっている。
しかし、私も現役老人であるので、批判されていい思いはしない。
だから、買わないし、読まない!
〇年収400万の方でもいずれいろんな要因で生活保護レベルの生活に陥るかもしれない。
〇老後離婚により一人暮らしなった男は、家族と切り離され貧困に陥るかもしれない。
〇収入がある人でも、老後に健康を害すると医療費が嵩み貧困に陥るかもしれない。
〇子どもの借金が嵩み貯金を切り崩す生活となり、貧困に陥るかもしれない。
〇子どもが滞納した奨学金を肩代わりするはめになり、老後は貧困になるかもしれない。
そして、そういう要因がいくつか重なると、下流老人と呼ばれるような貧困層になる可能性があるかもしれないということが書かれている。
しかし、そういうことは年齢には関係ない。
そして決して老人に限ってそんな風に貧困に陥る訳ではない。
いつ誰がどんな状況になるかなど誰もわからないし、ましてや老後と呼ばれる年齢まで生きていられるか保証されていないのが人生だ。
松田優作さんも竹内結子さんも40歳で亡くなった。
お金も仕事もすべてあるのに。
私の父親は54歳だった。
まだ老後という年齢ではない。
ただ、人生においての早死の可能性には、みなさんどこかの保険に入り備えをしているだろう。
それすらしていない人たちは、老後を待たずに貧困や生活保護、ホームレスといった風になるリスクが高いのは当然である。
ではなぜこの人は老人の生活の不安を煽るような本を出すのか。
おそらく一つの理由としては、そういう可能性がありますよという警鐘であろう。
そしてもう一つは平均寿命が更新され、4人にひとりが65歳以上の高齢者となりつつある日本だ。
読み手となる高齢者が多いテーマこそ、本が売れるからだろうとも推察する。
ところで私自身も見方によっては下流老人だ。
老後生活で、何種類もの薬を飲み医療費はかなりかかっている。
おまけに住宅ローンもまだ終わっておらず、払い続けている。
しかし後期高齢者の生活費の殆どは年金だ。
いわばみんな貧乏なのである。
2000万の貯金がなければ老後の生活ができないならば、高齢者はみんな貧乏人だ。
昔『一億総中流』という言葉が流行った。
それが今は『一億総老後崩壊の衝撃』のタイトル通り『一億総下流』の時代らしい。
国民の殆どが貧乏人だったら、誰も本を買う余裕なんてない。
あ~スッキリした。
今朝は朝から大型のクルーズ船が港に接岸していた。
外国人の観光客は今や日本の希望である。
アルバイトやパートを雇って店を開き、観光客を出迎えするんだ。
一昔前の爆買いとまではいかなくとも、円安とデフレで日本は安い。たくさん買ってくれるだろう。
クルーズ船がやってくる限り、日本は安泰だ。外国人は日本でたくさん買い物してくれるはず。それを見込んで、地方都市ではあちらこちらで建設ラッシュが起こっている。どれもコロナ前にインバウンド需要を期待して計画されたものばかりだ。
クルーズ船が来なければ、完成した大型商業施設やホテルは廃墟となりかねない。
一方、一昔前までは日本人が外国に行って爆買いしていた。40数年前にはシンガポールのルイヴィトン専門店では日本人が「日本で買えるか買えないか」だけを店員に尋ね、日本では売っていないと聞くやまとめ買いしていた。
今はその逆だ。
こんな日本に誰がした。
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