老人の突然死~年金生活になれたら祝杯!年金を貰う前に死ぬことだってある

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笑福亭笑瓶さん逝去

突然の訃報だった。
テレビなどで活躍した落語家の笑福亭笑瓶さんが2月22日午前、亡くなった。66歳だった。

死因は急性大動脈解離。
急性大動脈解離は、大動脈の内膜に亀裂が入り、裂けた部分に血液が入り大動脈に平行して血管が剥がれ二構造になってしまう救急疾患で、多くは高血圧によって大動脈の壁が劣化することで発症するらしい。

近年、増加傾向にあり、突然発症し、放置すれば発症後の48時間以内に50%、1週間以内だと70%、2週間以内だと80%の高確率で死亡すると言われている。

ところで私の知り合いも数年前の朝、突然発症し、緊急搬送されたものの病院で死亡が確認された。知人は若いころから格闘技が好きで60歳を超えても鍛え上げ筋肉流々とした体つきをしていた。

身体は鍛えても血管までは鍛えることはできないということか・・・。
まあ、自分の人生がいつ終わるのか?なんてわからないから、どうしようもない。

医師で作家の久坂部羊氏は、患者の命と向き合う中で「医療で寿命を延ばせるとは思わない」という結論に至ったと述べている。

さらに、同氏は「寿命というものは、そもそも医者にも患者本人にもタッチできないものではないでしょうか。一人ひとりの寿命は、運命的に決まっていて、病気に限らず、事故や災害での突然の死も、本人が生まれ持っているもの。寿命は医療で延ばせるものではなく、『天命』だという気がする」とも述べている。

そうだ!「天命」だ
久坂部氏が言うように、一人一人の寿命は、運命的に決まっているものだろう。

前述の笑福亭笑瓶さんや私の知人が大動脈解離で突然亡くなったのも運命か!
ちなみに、私の知人は61歳で亡くなったので、1円も年金を貰っていない。

だから、あなたも年金を貰える年齢になるまで生きていられる保証など全くない。

しかし、あなたが運良く年金生活ができる年齢になったとしよう。
その時、あなたは少ない年金に悲しむのではなく、年金を貰えるまで生きてこられたことにまずは祝杯だ。
そして、丈夫に産んでくれた母親にも感謝、感謝!

私の父親は年金を貰うことなく、払うだけ払って54歳で死んだ。
自分自身はと言うと、日本人男性の平均寿命81歳くらいまでは生きられると思っているが、どうだろう。神のみぞ知るだ。

ところで、若い世代の人から
「老後の生活が心配です。将来何歳まで働かないといけないのか、そもそも仕事があるのか、と考えると不安になります」

との質問に対して、哲学者の岸見一郎氏は、次のように答えている。
「そんなに長生きするのかと思うとゾッとする」という人もいます。けれど今後、長寿の人が増えていくというのは本当だとしても、自分が何歳まで生きることになるのかはわかりません。

長く生きたいかどうかという以前に、そもそも長生きできるという保証はどこにもないのです。

若くて健康な人にとっては、病気になるということすら考えられないかもしれません。しかし、病気になれば計画していたこともたちまち中止、少なくとも延期しなければならなくなります。

ですから、人生の行く手を遮るような出来事にも遭わずに、100歳まで生きることを前提に人生設計をするのは、私には笑止なことに思えます。

そうであれば、直近のことであれ(長生きをするとすれば、の話ですが)先のことであれ、訪れないかもしれない未来のことを思い煩って、恐れたり不安になったりすることには意味がありません。

若い人が、これからの人生について具体的に語るのを聞くことはよくあります。

けれど、たいていの人がイメージしているのは、学校を卒業し、結婚して子供を産み、マイホームを建てる、というようなところまでです。おそらく親も若く、祖父母とも一緒に暮らしてこなかった彼らにとっては、老後について想像するのは難しいのでしょう。

それでも、老後の生活は辛いものになると思っている人は多いようです。しかし年齢に関わらず、人生はどの時期も苦しいのであり、年を取ったときだけがとりわけ辛く、苦しいというわけではありません。

若い人も現在、何の苦労もせずに生きているとは思いません。それでも、若い人は今の人生を、これから先のこと──つまり「可能性」ではなく「現実」として生きているので、不安を感じないのです。不安は未来について感じるものですから、現実になった途端、その不安も消えるのです。

今は老後の生活を不安に思っていても、現実に老後を迎えれば、起こることは起こるし、起こらないことは起こりません。すべては、そのときに考えればいいのです。

等と答えている。

そう、老人になった時に考えればよいのだ。
現にここにいる現役老人が言うから間違いない!

長生きできる保証などないのに、長生きしてしまったことばかり考えて不安になるなんて、当たらない宝くじを買い続けて、当たらないことを憂いているようなものだ。

なに?
ちょっと違うか?

それよりも今の生活の設計をしっかりとやって、いずれ訪れるかもしれない困難に備えておく方に考えを集中することだ。
将来、職を失うことがなく、キャリアアップしていけばそれでいいではないか。

少ない給料と年金を合わせた収入をやりくりしながら生きるのも、案外楽しいもの。
それこそ年金生活者の醍醐味だ。

スーパーですぐに売り切れる半額のお惣菜は、何時何分に行ったら買えるのかを緻密にリサーチしたり、100均の爪楊枝とスーパーで売っている150円の爪楊枝は、どちらが何本多いのか数えてみたり、消費期限を1週間過ぎた牛乳を飲んだら腹が痛くなるのか試してみたり・・・。こんなことやる奴見たことない!?

こんなことで楽しめるのも年金生活だけだ~。
若い人もいつかは爺さんばあさんになる。老後になったら試しにやってみればいい。
老後のライフスタイルだ!

ところで、昨今はクリスマスよりもハロウィーンの方が、経済効果が大きいらしい。
いつから日本はこんなにハロウィーン好きになったの?

キリスト教を国の宗教とする国ではハロウィーンは派手に騒ぐ。子どもは可愛い仮装で「トリックオアトリート!」とおうちを回ってお菓子を貰う。

私も海外勤務に子供を連れていき、その雰囲気を少しだけ味わった。
懐かしい思い出だ。

人はいろいろな思い出を胸に抱きながら、ある日突然死んでいく。
人間であれば、必ず死ぬ。致死率100%だ。

だから、今この瞬間を大切に精いっぱい生きるのだ。
この世は生きている人だけのパラダイス。死ぬまでの期限付きで楽しめることになっている。

老人も楽しんで悪いはずがない。

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